NINI

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も秋晴れが広がり、晴れ晴れした気分になります。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

突然ですが、『SDG s』という言葉を知っていますか?

『SDGs』とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

そして、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

ニィニはその中の12項目、『つくる責任、つかう責任』に注視したものづくりを目指し、今日も洋服を制作しています。

そのような中、ある方からSDG sについてオランダが今非常に熱い!と聞き、居ても立っても居られなくなり、今年6月オランダDen Haagに行って来ました。世界が何処に向かおうとしているのか。テレビなどのニュースではなく、リアルにこの目で見て確かめたかったのです。

    

 

ある方とは、トランジションデザイナー三浦祥敬さんです。

1991年佐賀のお寺生まれ、京都大学総合人間学部卒後、現在は、持続可能な社会へのトランジション(移り変わり)や日本の伝統文化をリサーチしており、日本に長く続いてきた伝統的な智慧を次世代につないでいく活動を行っています。また持続可能な継承のあり方を探求・実践する当事者のコミュニティ「Sustainable Succession Samgha(サステナブル・サクセッション・サンガ)」を運営しています。僧侶・松本紹圭氏との共著に『トランジション 何があっても生きていける方法』(春秋社、2019)があります。

彼と現地で落ち合い、オランダハーグで行われたSDGsに即したイベントに参加しました。

吹けば飛ぶような零細企業が、何故ここまでするのか。

日本のものづくりの現場が、貴方の知らないところで、追い詰められているのです。

日本で流通する衣料品の国産比率はわずか3%に満たない所まで来ています。産地が老齢化し、コスト低減圧力で疲弊する中、官民が国産ファッション復活へと動き始めています。今、認証制度による販売促進や、IT(情報技術)を活用したデザイナーとのマッチングが活発に行われています。ニィニも志し高くブランディングする若きブランドの立ち上げを後押しする縫製の手伝いもしています。

オランダに行きいろいろ見聞きし、少なからず現地でしか感じられないことを経験しました。

 

 

    

観て聴いたことは、日本でも伝える義務があるのではないかと考えます。

6月に開催されたSDGs に即したオランダ・ハーグでのイベント「Border Sessions 2019」についての報告および持続可能な生き方や社会を作っていくため、この度のファッションショーイベントで三浦祥敬さんに基調講演もして頂きます。

未来を選び取り切り開くのは、今生きている私たちです。

共に未来を駆け抜けていけたらと、今日もニィニはスタッフ一同洋服制作に邁進して参ります。

 

是非ご興味ある方、この度のシンポジウムにご参加ください。残席残りわずかとなりました。良きご縁を楽しみにお待ちしております。

10月19日土曜日、目黒蟠龍寺にて開催。

第1部、11:00〜15:00第2、16:00〜20:15

参加、8,000円

https://tsuku2.jp/events/sp/eventsDetail.php?ecd=07021091480912

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も清々しい青空が広がり、朝から気持ちが良いです。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

今日、出勤する時、またお出かけや買い物などで家を出たとき、最後に必ずしたことは何だったか覚えていますか?

自分を鏡に写し、身だしなみのチェックをしませんでしたか?

その時、全身の前と横を確認しても、自分の後ろ姿を確認したでしょうか。

皆様、意外と油断している自分の後ろ姿…。

実は相当、チェックされています。

思い浮かべてください。

通行中、自分の前にいる人の後ろ姿を何気なしに見ていませんか?

電車待ちしているホームで、前にいる人の後ろ姿を眺めていませんか?

仕事場などで人前で話している人がいたら、意外と後ろ姿を目で追っていませんか?

そう、人は無意識のうちに自分以外の人の後ろ姿をチェックしています。

  

姿勢や体型や身だしなみや着こなしなど、意外と人は後ろ姿で判断しているのです。

では、美しい後ろ姿を演出する為には何が大切と思いますか?

それは、自分の身体にあったサイズの洋服をちゃんと着ているか、そこにあるのです。

街でたまに見かけませんか?

合わないサイズのジャケットやトレンチコートの後ろ姿を。

どんなに前から見た時綺麗でも、後ろ姿がミスマッチだとガッカリしませんか?

それだけ、後ろ姿の印象は重要なのです。

ニィニが洋服を作る時、一番こだわるのは実は後ろ姿のライン作りです。

プリンセスラインを極力あしらい、立体的な綺麗なラインを作ります。

    

洋服の良し悪しも、ここで決まると言っても過言ではないほど重要なポイントの1つです。

自分の後ろ姿に自信が出来ると、不思議と背筋が伸び、姿勢も良くなります。

今日、貴方の後ろ姿はどうですか?

自分の後ろ姿を、知らないところでチェックされているとは思いもよらなかったのではないでしょうか。

是非、明日の出勤やお出かけの際にはお気をつけくださいませ。

洋服は着飾るだけの存在ではなく、貴方をより良く演出する一番身近で、一番簡単な方法です。

次に洋服を選ぶ際には、必ず後ろ姿をチェックしてから購入されることを、ニィニはオススメ致します。

今日もまた、後ろ姿を意識した洋服作りにこだわり、ニィニスタッフ一同励んで参ります。

 

おはようございます。

ニイニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も気持ちの良い秋晴れになりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

先日、素敵なご縁を頂きジャズピアニストをされている鈴木真奈様から、完全フルオーダーのドレスの依頼を頂き制作しました。

「完全フルオーダー」とは、一体どういう提案か。

今日は、そんなお話をさせて頂けたらと思います。

「完全フルオーダー」は、一から何も無いところから提案する洋服です。

お客様の要望を徹底的に聞き、イメージを一緒に膨らませていきます。

具体的なイメージがない時は、雑誌の写真などを参考にデザインを詰めます。

普通殆どの方は、何も無いところからイメージすることは出来ませんので、写真でイメージを擦り合せるのが非常に効率が良く、提案の方法によく用います。

「大体こんな感じかな?」とイメージが固まると、絵を描いて細かな提案をします。

  

同時に「素材はこんな感じにしたい。」に近い素材を幾つか提案して具現化します。

この時、一番大切にしていることは着やすさの提案です。

どんなに面白いデザインを思い付いたとしても、着やすさをないがしろにすると、いづれタンスの肥やしになる洋服に繋がります。

ついつい着たくなる洋服は、着やすい工夫がそこここにされています。それをどうさりげなくデザインに落とし込めるか。これこそ、デザイナーの腕の見せ所です。

今回の提案は、ピアノ演奏の際に着るドレスです。

見栄えはもちろんのこと、演奏にストレスなく集中出来る着心地を提案しなくてはなりません。

当然、シーチングでしっかり仮縫いをします。

    

今回、とても苦労したところは綺麗なバストを作り込むことでした。元々非常にスタイルがよろしい方なのですが、それでもドレスはバストラインには気を遣います。

それを作り込む工夫の1つに、市販のブラジャーを加工し、内蔵しています。加工しやすいブラジャー選びにも四苦八苦しました。

  

シーチングでの仮縫いを経て、今度は本番の生地で仮縫いをしていき、着心地を確認します。

デザインポイントに右肩を出した演出をしているため、透明なブラジャー紐で固定をし吊るしています。ですが、なかなかジャストな位置を見極めることが出来ず、完成後も何度か修正させて頂きました。

その甲斐あって、とても着心地の良いドレスに仕上げることが出来ました。

  

先日、鈴木真奈様のジャズコンサートに行って来ましたが、非常に素晴らしい演奏でした。

また、とても綺麗に着こなして頂き感激しました。

鈴木様からも

「紐を直してくれたおかげで、とても演奏しやすくなりました。」

と、お声がけ頂きホッと安心しました。

少々値段がかかっても完全フルオーダーが求められる理由は何処にあるのか。

あらためて、気付かされます。

世界にたった1つ、オンリーワンのドレスを身につけられる嬉しさはもちろん、自分だけが感じることが出来る着心地の良さ、そして安心感にあるのだと、…そこに完全フルオーダーの価値があると感じます。

ニィニは今日も、それぞれのお客様に寄り添った洋服を作りを、スタッフ一同精一杯丁寧に取り組ませて頂きます。

 

おはようございます。

ニイニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も朝から良く晴れて清々しく、気持ちもすっきり嬉しくなります。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

ニイニは毎年、近くの小学2年生が社会科見学の授業で来社、アトリエを公開しています。

一枚裁断機という大型の機械を動かすと、皆んなその迫力にびっくりして歓声が上がります。ハート型や星型を切り抜いた生地や、その場で縫ったコースターをプレゼントしたり、ものづくりの楽しさを体験してもらいます。

  

しかし、思うのです。

2年生では早すぎる!…と。

去年秋、痺れを切らして小学校校長先生に直談判させて頂きました。どうか高学年に来てもらえないかと。

このままでは、日本のものづくりが駄目になる!その想い1つで、真剣に提案しに行きました。

世界はものづくりで出来ていることを、もっと教育の現場にリアルに発信していかなければ、日本のものづくりは次世代に繋ぐことは難しいとお話させて頂きました。

その後小学校だけに留まらず、中学の教頭先生、また近所にある某有名私立高校の校長先生にも直接会いに行きお話させて頂きました。

 

これには、いくつかのキッカケがあります。

その1つに、去年より決意し実行した連続シンポジウム『未来を選び取る消費』を主催したこにあります。

適当な消費が、どれだけ世界を変えてしまうのか!ものづくりをしている人間が本気で声を上げることで、皆様に考えるきっかけを提案したかったのです。

世界の仕組みを変えることは難しくとも、1人1人がきちんと考えて行動すればそもそもの仕組みは自然に変えることが出来るのではないか…。その想い1つで、主催を決意しました。

  

実現するまで想像を遥かに超えた大変さに、押し潰されそうになりました。

それでも、諦めずに前に進んでいくとある考えに辿り着くのです。

それは、教育の大切さです。

大人に、今更社会理念を見直そうと説いた所で多寡が知れた反応で終わるのが現実です。

では、何処で説こくことがベストなのか。

それは、教育の現場!

これから社会に出る、子供たちなのです。

ものづくりの現場を知って感じることで見えてくる、まさにローマは1日にして成らず‼︎を知ってもらいたいのです。

作ることの大変さ、職人の尊さ、モノを作り続ける環境維持にどれだけの費用がかかるか、まずは知ってもらいたいのです。そして、何か感じてもらいたいのです。

人の人生を変える権利は誰にもありません。

変えることを選べるのは、自らの行動にしかないのです。

それをせめてこれからの子供たちに、知って感じてもらいたいのです。

この想いが叶い、今年春小学5年生の児童全クラス社会科見学の一環で来てくれました。

  

どうして実現したのか。

去年突撃訪問してお話させて頂いた、某有名私立高校の校長先生が後押ししてくれたのです。

実は、去年開催したシンポジウムにその校長先生が来てくれたのです。

来社した子供たちの目は、一生の宝物です。

もう、5年生となれば精神年齢は大人に限りなく近くなります。

その子供たちが、真剣に聞いて感動してくれたのです。

後日、沢山の感想文を戴きました。

    

涙が溢れでました。

ニイニの挑戦は、始まったばかりです。

続けることが大切なのです。

だから今年もやります。

「未来を選び取る消費」シンポジウム。

目黒にある蟠龍寺というお寺で、やります。

是非、お越しくだしいませ。

10月19日土曜日、目黒蟠龍寺にて開催。

第1部、11:00〜15:00第2、16:00〜20:15

参加、8,000円

https://tsuku2.jp/events/sp/eventsDetail.php?ecd=07021091480912

おはようございます。

ニイニのデザイナーをしております保坂郁美です。

連休最終日、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ニイニは、老舗着物メーカー本店、鈴乃屋の展示会も最終日になります。

楽しくご提案出来るよう精一杯励んでおります。

 

  

お陰様でニイニは、創業37年、法人設立27年、今日まで様々なことをお勉強させて頂き今に至っております。

今更ですが、本当に良い洋服づくりを目指すならば、自分以外のつくり手を心から信頼するところから始まると考えています。

どんなに素敵なデザインがひらめいても、どんなに素晴らしい商品企画を考えても、しっかりしたチームを作らなければ世の中に送り出すことは到底叶いません。

基本、アパレルは分業制なのです。

企画チーム、デザインチーム、パターンチーム、生産管理、裁断チーム、縫製チーム、まとめチーム(ボタンつけなど)、プレス(アイロン仕上げ)チーム、検品チーム、販売チーム、宣伝チームなどなど、それに特化したスペシャリストで構成されます。

  

もちろん、完全オーダーメイドでお一人でされている方もいらっしゃいますが、洋服を量産するとなると話は別になります。

ニイニはそのどちらも出来る環境にあるので、アトリエ内のコミュニケーションが必須です。

毎日、朝礼はしっかりします。

1日、幾つものメーカー様の案件を同時進行でする他、個人のオーダーも受けますので、仕事を組み立てるのは本当に大変です。

どんなにしっかり朝礼をしても、直後に仕事内容の指示がガラッと変更することはざらです。

どのような仕事もそうですが、相手ある仕事は予期せぬ連絡が入ると、根底から予定がひっくり返ます。

それを個々で瞬時に軌道修正し、チーム編成をどうスムーズに出来るか。

良い洋服づくりが出来るかどうか、この瞬間に分かれるといっても過言ではありません。

  

効率性を上げつつ、商品レベルを上げるとはどういうことかを認識し、素直に対応して実行する。

これは個々の能力の問題に尽きるといったらそれまでですが、やはり一番は積極的なコミュニケーション!

時には、メーカーさんの出荷と個人受注の裁断など、同じテーブル上で同時進行で動くことがあります。

様々な資材が混然一体の中、アトリエ内は所狭し、ピリピリしながら場所の陣取り合戦的な感じで仕事をします。

そんな中、明るい声がけが何よりも場を和ませます。

「ごめんなさいねー!もうすぐ終わりますから」

「いえいえ~、狭いですよね!ほら、これどかしましたから広く使えますよ。」

とか…

「間もなく終わるので、私もプレス入ります!」

「助かる!よし、これを1時間で終わらせよう!」

など…。

これこそが、ターニングポイントかと思います。

一筋縄なことでは当然ないのですが、それでもお客様によりベストな納品を目指したい!

そこに、一人一人どれだけこだわれるか。

ニイニも、更にレベル高いものづくりチームになれるよう、今日も一丸となって精進して参ります。

 

おはようございます。

ニイニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日はとても清々しく、秋を感じさせるお出かけ日和になりました。

皆様、連休中はいかがお過ごしでしょうか。

  

昨日からニイニは、御徒町にある着物メーカー鈴乃屋にて展示会をしています。

今日のお客様は、前回の展示会でオーダー頂きその仮縫いに見えます。

 

その前に「仮縫い」とは何かご存知ですか。

基本、着物を洋服に作り変える際は、オーダーメイドと同様絵から要望を聞いていきます。

その後、よりイメージを具体的してもらうため、一度立体で形見本を作り更に正確に要望を確認します。

素材は簡素な綿になるのですが、それをアパレル用語でシーチングとよびます。

更に言うならば、上記の工程を「シーチングで仮縫いする。」と言います。

もちろん、状況によっては本番の素材で仮縫いすることもします。

それを、「本番の素材で、仮縫いする。」と言います。

シーチングで仮縫いする場合は、よっぽどの場合です。もうここまでくると、オートクチュールの世界です。

今回の仮縫いは、シーチングで仮縫いするのですが、それは何故か。

素材が一点物の着物になるからです。

そう、絶対に間違いが許されないのです。

特に着物は作家物もありますから、まさに一点物の素材です。

しかも、ご家族から受け継いだ物は想い入れもひとしおですので尚更のことです。

大柄のデザイン物は、柄行きで良し悪しが決まりますから提案は慎重です。

時には、実物をカラーコピーしてそれを型紙通りにカットし提案します。

(以下の写真は、以前お作りしたものです。)

    

少しでも要望に応えたい!

これは、私たちニイニの出来る限りの工夫です。

今日見えるお客様は、85歳のお祖母様のお嬢様からのご相談です。

もう、お祖母様は車椅子で着物を着ることは出来ません。

そこで、着物をワンピースにしてほしいとお話を受けましたが、お祖母様はワンピースにすることを大変ためらっていました。それは、大好きだった亡きご主人様に買ってもらった、思い出の着物にハサミを入れることに戸惑ってしまったようです。。

このような場に立ち会うと、あらためて思います。

私たちは、単に洋服を提案をしているのではないのだと…。

本当に提案しているのは、何か。

そう…、そのご家族の想い出に丁寧に寄り添うこと!

そのことをしっかりと胸に刻み込み、今日も素敵な提案が出来るようスタッフ一同精一杯取り組ませて頂きます。

 

お越し頂きありがとうございます。

(株)ニイニ、取締役、デザイナーの保坂郁美です。

今日は朝から少し肌寒く、秋の訪れを感じます。もう、半袖一枚ではいられない季節になってきました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

身体を動かし健康的に過ごすことの大切さを爽やかに感じております。

突然ですが、埼玉県蕨市は機織りの町であったことをご存知ですか。

江戸末期から昭和初頭、蕨市では双子織という綿織物が盛んに織られており、当時高級綿織物として江戸を皮切りに日本全国一世風靡していました。そもそも双子織とは、どんな織物なのか。

江戸時代の末、安政六年(1859年)に横浜が開港されたことにより日本にはじめてイギリス製の紡績綿糸と最新の化学染料が到来し、鮮やかな織物双子織が生まれるきっかけとなります。

双子織は木綿でありながら絹様の光沢をもった超極細糸を使用し、双子(二本の糸を撚り合わせる)にして、超高密度に織り上げるかなり難易度の高い織物になります。薄地軽量のしなやかな和装テキスタイルで、多彩な配色を施した縞糸(色糸)が駆使され、絣模様も併用したファッション性の高い都市的なデザインとして持てはやされました。

しかし、様々な要因から昭和初頭双子織は完全に途絶えます。あれから時が経ち双子織は姿を消しましたが、なんとこの20年間双子織研究者により研究され、近年奇跡の復元が成されたのです。

しかも当時の品質をそのままに。これは凄いことなのです。

このことについては、また別の機会にきちんと触れていけたらと思います。

3年前、蕨商工会議所よりこの復元された双子織の存在を教えて頂くまで、ニイニは全く知りませんでした。そもそも双子織自体知らなかったのです。

当初、双子織を洋服にして町興しの1つになれないかとご相談を頂いたのですが、素晴らしい織物とわかっても、当時復元された双子織はかなり厚手の綿織物だったので部分使いにあしらう提案が精一杯でした。

しかし、あれからいろいろ試作され薄手の双子織が完成しました。

そんな中、私はプライベートでフルマラソンをしているのですが、ある時アイデアの神様が突然降りてきたのです。

双子織でスポーツウェアを作ってみたらどうだろう…。

スポーツウェアは、殆どがポリエステル素材などです。

汗がこもってしまって、冬のランニングでは汗冷えして着心地が悪いのです。

超極細糸で超高密度で織られた綿織物双子織であれば、ある程度の風を防ぎ、緩やかに発汗するのではないか…。

しかも、日本伝統織物双子織が、老若男女全ての人を健康に元気に出来たら!なんて素晴らしいでしょう。

更に、綿素材は地球にも人にも優しい!

そう思うか思わないかのうちに、デザインを描き上げ、直ぐにパタンナーと打ち合わせし、裁断縫製し、試作しました。

  

その後着用した感じを確かめるため、千葉館山フルマラソン大会で実際走りました。

綿素材の着心地は予想以上でした。

作ったら今度は知ってもらわなければ!

急遽、今年春に開催された彩湖リレーマラソン大会のスタッフジャンパーに採用してもらいお披露目させて頂きました。その様子が埼玉新聞に取り上げられました。

年末には蕨市ふるさと納税の返礼品として、全国の方に知ってもらう準備をしています。

まだまだ、ニイニの取り組みは始まったばかりです。より良い製品にするには難問山積ですが、これからもスタッフと共に果敢に挑戦して行きたいと思います!

 

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も快晴に恵まれ、気持ちの良い一日の始まりとなりました。

皆様、いかがお過ごしでしょうか

この度、毛皮のリ・デザインの受注を受け製作しています。

昨日は、ほどきだけで一日かかってしまいました。

非常に根気のいる大変な作業です。

しかし、元々は命あった可愛いミンクです。

生きているミンクを見ると胸が痛みます。

人間は残酷なものです。

高級婦人用コートなどに利用されると、コート1着に30頭以上のミンクが必要になります。

今は、時代が変わり動物愛護の観点からも毛皮を控える風潮にあります。

そのため、タンスの奥深くにしまわれひっそりと眠る毛皮はたくさんあります。

だからといって命をいただいてしまった以上は、大切に身に着けることをしなくては可哀想に思うのです。

ニィニでは3ヶ月かけて丁寧にご希望のスタイルに作り変えて、ご家族のもとに留めるお手伝いをしています。

   

この取り組みのきっかけも、お客様の声により始まりました。

最初は丁重にお断りさせて頂いていました。

それは当然、やってあげたくてもどのようにすればよいのか全く分かりませんでした。

そもそも、毛皮をつなぎ合わせるには専用の特殊ミシンが必要になるのですが、それすら持ち合わせていませんでした。

それでもなお問い合わせが度々ありました。

非常に悩みましたが、決めたら早いのがニィニです!

毛皮専用の特殊ミシンを購入し、一流デザイナーにデザインを依頼、ヨーロッパの香りがするモードなアイテムを提案しました。

      

サンプルが出来るまで、高級なフエイクファーで何度も何度も試作を重ねました。

本番は思い切って、専務のミンクのロングコートを崩しました。

その時、初めて毛皮コートの内側を見て皆でびっくりしました。

想像以上に簡潔な仕様だったからです。

しかし、試作を重ねるうちにそれが何故か知るのです。

初めは全く理解できずに、難易度の高い洋服を作ってきた自分たちのほうがずっとレベルが高いと思い込み、いつものようにしっかりした縫製で作りました。

結果は残念、出来上がりは想像以上に良くありませんでした。ガチガチな硬い仕上がりになり、ふんわり優雅な印象にならないのです。

   

どうして!何故だ!何なんだ!!・・・

ここから、ニィニの本当の試作が始まります。

いろいろな毛皮コートをほどき、研究しました。

時間をかけて、ある時気づくのです。

それは、適度な手の加え方が最も大切であることに。

毛皮コートの中が簡潔な仕上がりには、ちゃんと理由があったのです。

しかし、この加減を見極めるのは至難の業 です。

それはそうです。元々は、個体差がある生きた動物だったのですから。

それを知ってから、ニィニは益々動物たちの声を聴くように語りかけながら、また存在にリスペクトしながら丁寧に今日も制作しています。

 

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日は、昨日の雨がすっかり上がりとても気持ちの良いお天気になりました。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

只今、少しでもニィニの理念を知って頂けたらと『コンセプトブック』を製作しています。

この度、秋のファッションショーイベントの際にお配りさせて頂きます。

 

創業37年、法人設立27年、アパレル工場としてスタートしその後13年前より全てセミオーダー対応のオリジナルブランド『elevemumu~エルベムム』を立ち上げ、一人一人丁寧に洋服を作ってきました。

その後、「着物」「毛皮」「お持ちの洋服」を手放すことなく長く身に着けて頂けたらと『リ・デザイン事業』に本格的に取り掛かります。

  

・・・捨てないアパレルを目指そう―

そう思い立つまで、いくつかのきっかけがありました。

2001年、バングラデシュの知人から仕事のお誘いがあり、そこで初めて現地のアパレル業界の惨状を目の当たりにします。

粗悪で貧弱な建物の中、人と機械がすし酢目状態で仕事をしている姿を見た時、非常に危険な怖さと嫌な胸騒ぎを感じました。

    

2013年それは的中、ファッション史上最悪な事故がバングラデシュで起きました。

世界を震撼させるも、報道は小さく未だに知らない人も少なくはない状況にあります。

 

そのような中、ニィニも自社ビルを建て替えることになり、2トントラック2台分の反物を処分しました。

ファッション業界の使命、それは新しいものを追い求めていくことです。

旬を逃した素材はどんなに状態が良くても、廃棄の対象になります。

この反物たちは、一体地球のどこで捨てられるのだろう…

私たちは、純粋にお客様をきれいにしたいと洋服を作っていること自体、一体どういうことなのか…分からなくなってしまいました。

しかし、たくさんのお客様からのご縁を頂き、「洋服の在り方」にあらためて気付かされるのです。

ニィニは、決断します。

地球に、人にやさしい、丁寧なものづくりをしよう。

今ニィニでは、少しでもこのバングラデシュの事故を、また華やかに思われるアパレルの実情を知って頂けたらと思い、定期的にアパレルの真実を表に出したドキュメンタリー映画『ザ・トゥルー・コスト』を上映しています。

 

そして、貴女のご家族の想い出に少しでも寄り添えられたら…。

そう、ニィニが奏でる物語は、始まったばかりです。

今では御徒町にあります老舗着物専門店『鈴乃屋』で、毎月「着物」「毛皮」「お持ちの洋服」のリ・デザイン展示会を開催しています。今週末3日間、9月21日(土)、22日(日)、23日(月)開催致します。

お近くお越しの際は是非遊びにいらしてくださいませ。

お待ちしております。

http://www.guidenet.jp/shop/453h/

  

 

 

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

昨日は大変天気も良く爽やかな秋晴れが続き気持ちが良かったですが、今日の午後からはお天気が崩れ雨が降ってくるそうです。

肌寒くもなってきますので、羽織ものを持って出かけると良いかと思います。

さて、お天気が良かった昨日までの3日間、ニィニ店舗にて『KEI MATSUDAコレクション』を開催していました。

KEIさんは元レオナール、パリコレデザイナーを長く勤められ、去年独立されオリジナルブレンド『KEI MATSUDA』を立ち上げました。KEI MATSUDA(ケイ マツダ)は、海外ブランドから習得したデザイン技術を生かし、また、NYで学んだ構築的パターン技術を採用し、日本人の体型に合わせた商品製作を得意とします。

素材の特徴を最大限に生かし、シンプルでありながらもさり気なくトレンドを加味し、上品で美しい女性を演出します。日常にお召し頂けるデザインから、パーティドレスまドレスを中心としたアイテムを提供しています。

https://keimatsuda.com/

 

この度、縁あって今年春より定期的にニィニ店舗で『試着会コレクション』を華やかに開催しています。

 

     

海外では日本よりずっと社交パーティーの頻度が高く華やかなドレスも身近ですが、日本ではまだまだ殆どの方が別世界のものと思っています。

しかし、ドレスアップすることを経験することは非常に大切に思います。

いつ何時、華やかなパーティーに呼ばれるかわかりません。

ましてや、起業されてご自分を看板にされている方は必須です。

ドレスを作るならばニィニは、オリジナルデザイン『KEI MATSUDA』をオススメさせて頂きます。

KEIさんのデザインは女性を最上級に綺麗にさせるテクニックがちりばめられており、試着された皆様はご自分が見る見る綺麗になっていく様子に驚いていました。

私も全て試着させて頂きましたが、そのデザイン力に感嘆、流石です!

   

この度の展示会では、縫製はニィニでさせて頂きます。その後のメンテナンスもしっかり致しますので、安心して長く着て頂けます。

次回は11月下旬に、クリスマスパーティー&KEI MATSUDAコレクションを企画中であります。

どうぞ、お楽しみに!

では、今日も素敵な一日となりますようお励みくださいませ。

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