NINI

「捨てないアパレル」を目指しております(株)ニィニ、代表取締役、デザイナーの保坂郁美です。

 

昨年一年間、自身の体調不良によりこちらのブログが凍結してしまい申し訳ございませんでした。

その間もご縁をいただいた方からお声がかかると、喜んで脚を運ばせていただきました。

 

今週はそんなお客様とのやりとりからアトリエの中でどのように制作し、お届けしているのか、あらためてご紹介する一週間にしていきたいと思います。

 

この度、ご家族から引き継がれた五体のキツネの襟巻きをライナーコートにさせていただきました。今回、このような提案を、2日間に分けてご紹介させていただきます。

 

五体のキツネさんは、目と鼻は作り物ですが、手足と尻尾も本物です。

専務は今年73歳を迎えますが、小さい頃は記念日の写真やお出かけには、ご自身やお母様が身に付けていたそうで、当時は高級品の一つとして、一般的に親しまれていたファッションだったそうです。

現代では動物愛護の観点から、このようなスタイルのファッションは、すっかり見かけなくなりましたが、だかと言ってご家族の思い出と共に廃棄するのは寂いものです。いざとなると、なかなか捨ててしまうことなど、出来るものではありません。

 

そこで今回、ライナーコートのリメイクをオススメさせていただきました。

ライナーとは、取り外しが可能な裏地のことなのですが、今回はその裏地が毛皮になるという提案です。

ライナー付きのコートは、寒い時期には裏地を付けて、暖かくなってきたら裏地を外して、2WAYで着ることのできる便利なアウターです。

今回、裏地ではなく毛皮になるので、その利便性の幅が広がること間違いなしです。

このご時世、表立って毛皮を身に付けるのは憚れますので、ご家族の思い出をそのままに安心してお召しいただけるデザインをオススメさせていただきました。そのことで、お出かけも楽しく過ごしていただけるのではないかと、作り手の私たちも思わず想像して、ワクワクさせていただきました。

出来上がりは、想像以上に良く出来上がったのではないでしょうか。

お客様も大変喜んでいただきました。

作り手としては、大変な作業だっただけに喜んでいただけて、アトリエ一同心より嬉しく思っております。

明日は、ここまで至るまでの仮縫いの様子をご覧いただけたらと思います。

本日もここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

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