お越し頂きありがとうございます。
捨てないアパレルを目指しております(株)ニィニ、取締役、デザイナーの保坂郁美です。
先日大切なお客様より、35年ほど前にお買いになられたというパブル絶頂期のジャケット、スカートをリメイクのご依頼をお受けしました。
しっかりした厚みある肩パッドが入ったデザイン性の高いジャケットでした。
当時、高級アパレルブランドは世界を席捲し、日本でもDCブランドが華やいでいました。
小学生中学年辺りの私も、お出かけする時は必ずブランドの洋服に身を包み家族の時間を楽しみました。
そもそも当時、洋服自体が高く子供服もしっかり作られていました。
ですので、今でも捨てる必要がないほど新品の状態で、なんと実際私の娘たちがそのままの状態で着ている洋服もあります。
パブル期は経済も豊かで、嗜好品が飛ぶように売れました。
今では考えられない商品開発費が注ぎ込まれ、世界の高級ブランド始め、日本のアパレルブランドも独自のセンスを磨き上げ世界の注目を集めました。
その良き時代に作られた洋服はやはり素晴らしく、拝見させて頂きワクワクします。
厚く大きな肩パッドで構築されたラインを、今らしいナチュラルなシルエットに作り直すのは本当に至難の技です。
パタンナーと縫製のチーフ、そして専務がその線を導き出し、あたかも最初からそのような洋服であったかのように、綺麗に仕上げることが出来ました。
お客様も大変お喜び頂き、ニィニ一同心より嬉しく思っております。
リメイク事業は、新作を製作することとは全く違う、お客様一人一人の思い出に寄り添う洋服作りです。
そのお客様の生活がほっこり潤うお手伝いが出来るご縁に、今日も感謝し邁進してまいります。