NINI

おはようございます。

ニィニのデザイナーをしております保坂郁美です。

今日も過ごしやすいお天気で秋を感じ、幸せな気分でおります。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

NINIは創業37年、法人設立27年、 その後14年前よりオリジナルブランド「elevemumu~エルベムム~」を立ち上げ、自社店舗にて全てセミオーダー対応でお客様一人一人の要望に丁寧にお応えさせて頂き洋服を制作しております。

しかし、ここ7年前よりニィニは着物を洋服にする事業にも踏み切ります。

それは、どうしてなのか。

今日は、そんなお話をさせて頂きます。

7年程前、突然お客様が着物をお持ちになられ、

「これ、どうにかしてお洋服にできないかしら」

と、相談がありました。

アパレル業界に長くはいますので、できないことはないと思いましたが、やはり着物と洋服は全く違います。作家ものですと当然手織りものもあり、素材は天然、染めは手染めです。洋服地と比べ、手織りはしっかりしているので縫製ミスがあるとミシン目が取れないほど跡が付きます。

その上、着物は横幅約37㎝、最長約12.5mと制約があるので、着やすい洋服に仕立てるにはいろいろと技術とセンスが問われます。

  

更に、高価な一点物の着物になると、美術品同様何百万円もします。

何か間違えがあっては取り返しがつかない、非常にリスクの高い仕立てです。ですから、お話頂いた時は丁重にお断りさせて頂きました。

しかし、お客様からお話頂く度に心に残ります。

「母の着物見ていると懐かしいのよね。捨ててしまうのは寂しいわね。」

お客様にとってみれば、着物はただの物ではないのではないか…。

私たちは、そのことに次第に気付いていきます。

着物は、ご家族の楽しい時間がぎゅっと詰まった大切な想い出そのものだということに…。

一念発起し、今まで培ってきたニィニの技術を集結して、着物を洋服に、時にはバックに甦らせ、まさに手放されようとしているご家族のもとに、スタイル新たにお届けする事業に踏み込みました。

それは、想像以上に大変な取り組みでしたが、お渡しする時のお客様の驚きと喜びになられる姿が、いつしかニィニの喜びとなっていきました。

また、お預かりした着物を通して、あらためて日本文化の技術や造形の奥深さに触れ、スタッフと共に感動し、「捨てないアパレル」を築く大きな原動力となっていくのでした。

この度『未来を選び取る消費』と称したファッションショー、ニィニコレクションは、モデルは全てダンサーです。

それは、何故か!

今回のファッションショーは、着物を洋服に変えた提案です。

これはただ単に「洋服になって素敵でしょ。綺麗でしょ。」のショーではなく、まさに今手放されようとしている着物を、再び家族に長く愛されるアイテムに蘇らる「最愛の家族の物語」になります!

着物と家族の想いをコンテンポラリーダンスで表現します。

10月19日土曜日、目黒蟠龍寺にて開催。

第1部、11:00〜15:00第2、16:00〜20:15

参加、8,000円

https://tsuku2.jp/events/sp/eventsDetail.php?ecd=07021091480912

 

©NINI CO.LTD.ALL Rights Reserved.